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再販制度
音楽用CD等の再販制度は「当面存置」
 
音楽用CD等の再販制度は「当面存置」
公取委「著作物再版制度の取扱いについて」結論公表
音楽用CDや書籍、新聞などの著作物の再販売価格維持制度(再販制度)の存廃について検討してきた公正取引委員会(以下、公取委)は、3月23日、最終報告書「著作物再販制度の取扱いについて」を発表し、「再販制度の廃止には国民的合意が形成されるに至っていない」として、音楽用CD、レコード、音楽用テープ、書籍、雑誌、新聞の6品目すべてについて「当面再販制度を存置することが相当である」と結論付けました。
平成3年以降、公取委において、独占禁止法適用除外制度の見直しの一環として著作物再販制度廃止に関する検討が始まり、これに対しレコード業界は再販制度が廃止されると音楽用CD等の発行企画の多様性が失われるなど文化・公共面で悪影響があるとして、再販制度の存続を訴え議論を重ねてきましたが、「当面存置」という結論で、この存廃議論は一応の終結を見ることになりました。
なお、公取委は、レコード業界に対し、消費者利益向上の観点から、価格設定の多様化、非再販商品の発売、各種割り引き制度の導入などの再販制度の弾力運用を求めていますので、業界として今後も真摯に取組 んでいくことが必要と考えられます。

以下が同公表文の主文です。
 
著作物再販制度取扱いについて
平成13年3月23日
公正取引委員会
公正取引委員会は、著作物の再販適用除外制度(以下「著作物再販制度」という。)について、規制緩和の推進に関する累次の閣議決定に基づき、独占禁止法適用除外制度の見直しの一環として検討を行ってきた。その中で、平成10年3月に、競争政策の観点からは廃止の方向で検討されるべきものであるが、本来的な対応とはいえないものの文化の振興・普及と関係する面もあるとの指摘があることから、著作物再販制度を廃止した場合の影響も含め引き続き検討し、一定期間経過後に制度自体の存廃について結論を得る旨の見解を公表した。
これに基づき、著作物再販制度を廃止した場合の影響等について関係業界と対話を行うとともに、国民各層から意見を求めるなどして検討を進めてきたところ、このたび、次のとおり結論を得るに至った。
1. 著作物再販制度は、独占禁止法上原則禁止されている再販売価格維持行為に対する適用除外制度であり、 独占禁止法の運用を含む競争政策を所管する公正取引委員会としては、規制改革を推進し、公正かつ自由な 競争を促進することが求められている今日、競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべきであると考える。
しかしながら、国民各層から寄せられた意見をみると、著作物再販制度を廃止すべきとする意見がある反面、 同制度が廃止されると、書籍・雑誌及び音楽用CD等の発行企画の多様性が失われ、また、新聞の戸別配達制 度が衰退し、国民の知る権利を阻害する可能性があるなど、文化・公共面での影響が生じるおそれがあるとし、同制度の廃止に反対する意見も多く、なお同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない状況にある。
したがって、現段階において独占禁止法の改正に向けた措置を講じて著作物再販制度を廃止することは行わず、当面同制度を存置することが相当であると考える。
2. 著作物再販制度の下においても、消費者利益の向上につながるような運用も可能であり、関係業界においてこれに向けての取組もみられるが、前記の意見の中には、著作物再販制度が硬直的に運用されているという指摘もある。
このため、公正取引委員会は、現行制度の下で可能な限り運用の弾力化等の取組が進められることによって、消費者利益の向上が図られるよう、関係業界に対し、非再販商品の発行・流通の拡大、各種割引制度の導入等による価格設定の多用化等の方策を一層推進することを提案し、その実施を要請する。また、これらの方策が実効を挙げているか否かを検証し、より効果的な方途を検討するなど、著作物の流通についての意見交換をする場として、公正取引委員会、関係事業者、消費者、学識経験者等を構成員とする協議会を設けることとする。
公正取引委員会としては、今後とも著作物再販制度の廃止について国民的合意が得られるよう努力を傾注するとともに、当面存置される同制度が硬直的に運用されて消費者利益が害されることがないよう著作物の取引実態の調査・検証に努めることとする。
3. また、著作物再販制度の対象となる著作物の範囲については、従来から公正取引委員会が解釈・運用してきた6品目(書籍・雑誌、新聞及びレコード盤・音楽用テープ・音楽用CD)に限ることとする。
 
以下は、公取委結論に対する当協会富塚会長の見解です
平成13年3月23日
音楽用CD、レコード等の著作物再販制度の存廃問題が、3年間の検討期間を経て、このたび公正取引委員会により「当面存置」という結論が出された。
公取委が実施した意見聴取において、一般消費者の98.9%が著作物商品の再販制度存続を希望しているという現実は、全国どこでも同一の本やCDが同一の価格で買える、というこの制度の素晴らしさを享受している 全国の一般消費者は再販制度になんの不都合も不満も感じていないことを示している。公取委の結論は、文字通り民主主義に則った、妥当なものである。
機能を売る商品と異なり、文化の担い手である音楽用CDや書籍などの著作物商品は、本来的に価格競争政策に馴染まない。価格が安定しているからこそ、コンテンツ自体の競争というか切磋琢磨があり、幅広く多様な個性が開花して文化の向上に貢献しうるのである。これこそが真の消費者利益というべきであろう。
一方、著作物商品を送り出す側としては、再販制度に胡座をかくごとき態度があってはならない。それは消費者を裏切ることになる。レコード業界では既に、1)時限再販期間の導入 2)一部非再販指定商品の発売 3)返品・廃盤商品の値引きセール 4)ポイント・カードの実施 など、再販制度の弾力的運用を始めている。何が消費者にとって真の利益かの観点から、これらの施策は今後とも自主的に継続して行く。
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